嫁には村に生まれる前からの許嫁がいます。そもそも嫁にはプロトタイプがおり、昔小説で書いていた異種姦主人公をもとにしています。今の嫁の生い立ちや嫁ぐ流れの一部はそこからきており、許嫁(幼馴染)の設定も引き継がせようかと思いつつすっかりそのままに…。
首に特徴的なアザを持つ異種専用嫁が生まれると、だいたいの家は一生遊んで暮らせるお金と引き換えに対象の異種族に赤子を売りますが、お嫁の家は両親がその選択をしていません。かつ、お嫁の父親は我が子の生まれる前に親友と「互いの子を結婚させる」と約束をしており、旦那ワニが赤子を見にきた時にもその約束は継続されたままでした。しかし、ワニ人様サイドが足繁く村に通って交渉することにより、年月とともに状況がすこしずつ変化していき、結果、専用嫁としてだすことを父親が了承した、という流れです。
(嫁の家での交渉にあたっていたのは旦那ワニや使用人ワニよりももっと下のワニたちが動いていたため、嫁は直接旦那や使用人ワニと話をしたことはありませんでした)(さらにヒトにとって、自身の子を異種に嫁にだすというのはやはり捧げ物になるという感覚が強く、村でも「嫁は二度と帰ってこれないだろう」という認識になっていました)
ふたなりでも男でも、将来の結婚相手として幸せにするつもりでお嫁のそばで一緒に過ごしてきた許嫁は、金と異種に結婚相手と幼馴染を同時に奪われ、村に残りました。ここで皮肉なものの見方をすれば、他人から奪った者は、同じように他人に奪われる縁にあり、旦那ワニが嫁の心の一部や処女を間男ワニに奪われてしまったのは、避けられない道理であったかもしれません。
といった感じの背景を用意していたのですが、話がややこしくなるだけのように思われ、いまだ裏設定のままとなっているお話でした。ただ嫁は、そこそこ貧しくとも農夫として生まれ育った場所で不自由なく暮らしてきた男であり、いずれ家庭を築く相手がそこにはいた、という設定は、個人的に忘れ難いなと思ってます。
裏設定として有料公開していた記事ですが、これだけは今後必要になるかもしれないのでそっと持ってきました…。